〈発心即転法輪とは?〉
「大神の曰く、この山(御嶽山)は発心即転法輪、発心致さば即時にその身に利益授かる当代随一の山なり。
発心とは即ち、感謝・懺悔・供養・行である」
御嶽山の御徳はこの御告げに表されております。簡単に言えば「誰にでも守護を受ける機会は平等にある。発心すれば自らのみならず周りも守護を受けていく」という事になります。
発心とは四つの行いであり、これは老若男女、時や場所を選ばず出来る事であります。即ち「良いこと」をするということです。
「良い事をすれば自分にも良い事がある」―これが自分や周りに広がっていくという意味であります。
〈御嶽山の御徳とは?〉
御 嶽山の登拝をして神様から頂く御徳とは「擬死再生」(ぎしさいせい)というものです。即ち不安や心配を抱えている今の自分は一旦、山に登る事によって死ん で、神様から「新しい命を頂く」のです。新しい自分とは、こうありたい、こうあって欲しいという姿に神様が導いて下さるという事であります。
当 和邇御嶽山は、長野県と岐阜県の県境に位置する木曽御嶽山を本山とし、御山に鎮まる御嶽山座王大権現と御山一山の諸神や開山行者である覚明、普寛の両行者 先覚の行者霊神様をお称えして御参拝の皆様の祈願を御取次しております。
御嶽山座王大権現 八海山提頭羅神王 三笠山刀利天宮
国常立尊(くにとこたちのみこと) 国狭槌命(くにさづちのみこと)
豊斟渟命(とよくむぬのみこと)
木曽御嶽山に鎮座坐します御三神であります。特に御嶽山座王大権現を「大御前」と御称え申し上げます。諸々の心願をお聞き届け下さいます。八海山は水の徳、三笠山は火の徳を表しておられます。
伊勢天照皇大神宮 八幡大菩薩 春日大明神
日本の産土神である伊勢様と武官としての八幡様、文官としての春日様をお祀りしております。
白龍大神 黒龍大神
木曽御嶽山には五つの池があり、一の池から五の池までそれぞれ龍神様が鎮まっておられます。白龍大神は三の池、黒龍大神は二の池に鎮座されており、池の水は御神水として病気平癒の祈願の折に飲用したり御札の墨書に混ぜて用いられております。
十二大権現
木曽御嶽山王滝口に鎮まる神で木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)とも鬼子母神とも申して子授け・安産の御神徳がございます。
末吉大神 帯刀丸殿大神
末吉大神は教祖霊神に初めて神懸りされた大神。帯刀丸殿大神は四谷まつ師の守護神であります。特に帯刀丸殿大神は教祖の病を守護された童子形の神様であります。
摩利支天尊
木曽御嶽山の摩利支天岳に鎮まる神で、昔より武将の戦守護の神として災難除けの御神徳がございます。
和邇御嶽山では境内裏の神苑に平成十三年(和邇御嶽山九十周年の折)現教会長の霊夢によりて御鎮座して頂いております。
諏訪大神
信州(長野県)の一之宮と称える諏訪大社の上社に鎮まる大神で建御名方命(たけみなかたのみこと)であります。七年に一度 御柱(おんばしら)と呼ばれる樅の大木を山から切り出し、社の四隅に建てる奇祭が執り行われている事で有名です。
国譲り神話では、天よりの使者であった建御雷神(たけみかづちのかみ)と相撲を取り、敗れた為に爾来 諏訪の地に鎮まられました。武田信玄始め武将の尊崇篤く、日本第一大軍神と呼び習わして御称えしております。特に大願や困難な願いを御聞き届け下さる神様として信仰しております。
熊丸大神
京都花山神社に鎮まる神で、教祖の妻である故・岡本幸子師の生家の守護神でもありました。当和邇御嶽山とも所縁ある神様であります。猿田彦命とも言われ、導きの神として人生の行く先を御守護下さいます。
大黒天 恵美須天
古事記では大黒天の御子として恵美須天が出て参ります。また諏訪大神は恵美須天の弟に当たります。
福徳円満、子宝授与、商売繁盛、縁談成就の御神徳は世に広く知られているところであります。
権照大神 橋本大神 白姫大神 天龍大神 高福大神 末廣大神 豆一大神 清滝大神 末鷹大神
和邇御嶽山と所縁ある伏見稲荷山に鎮まる神々であり、信徒の家の御守護神として数多祀られている神様であります。
白狐稲荷大明神
伏見稲荷では命婦専女神<みょうぶとうめのかみ)としてお祀りされておりますが、和邇御嶽山では特に信州稲荷総社として、教母の古稀(七十歳)の病を御守護賜ったのを期に諏訪より勧請しております。特に病気平癒の御神徳がございます。
大峰山金剛蔵王大権現 石鎚山金剛蔵王(ぞうおう)大権現
大峰山は役行者が最初に開かれた山、石鎚山は最晩年に開かれた山です。それぞれの蔵王権現をお祀りし、御嶽山座王大権現と合わせて過去・現在・未来を御守護頂く御神徳がございます。
救世菩薩 神変大菩薩 弘法大師 照見大菩薩
救世菩薩は聖徳太子の事です。仏教と神道の祖としてお祀りしております。
神変大菩薩は役行者です。照見大菩薩は聖徳太子の従弟に当り、出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)の開祖であります。
諸神と人間との間に立って祈願をお取次ぎ頂いたり、近しく御守護頂く菩薩様であります。
御嶽山開山・覚明霊神
御嶽山開闢・普寛霊神
講祖・一心霊神
御嶽山有縁諸霊神
覚明(かくめい)霊神は御嶽山黒沢口を開山された尾張の行者であり、普寛(ふかん)霊神は御嶽山王滝口を開かれました。一心霊神は御嶽山信仰を関東一円に広め富士も信仰されていましたが、キリシタンの疑いをかけられ投獄・遠島を申しつけられ自害されました。
それぞれ御嶽山信仰の礎を築かれた行者であり、各御嶽講社は御嶽山の神と共にこれら先覚霊神を必ずや尊崇し登拝、祈願を致さねばならないと言えます。